空気の壁

昨日、仕事が速く終わったので少しバイクに乗りました。
最近はNS-1とアドレスばかり乗っていて400ccに乗るのは久しぶり。
確か、この前カートに乗った日から乗ってないから約1ヶ月ぶりかな、その間はエンジンを掛けることもバイクカバーを外す事もなかった…多分この半年で1000kmも走ってないんじゃないかな、ごめんね。
日曜日の夕方という事で、大きい国道は渋滞とまではいかないものの車が多い。
しばらくは流す程度で走行、少し退屈。
そうしている間に、ふっ、と前から車がいなくなった、しかも目の前には長い直線。
頭で考えるよりも先に体が反応、無意識に右手がアクセルをひねっていた。
エンジンがレスポンス良く吹け上がっていく、久々にタコメーターの針を1万回転以上にぶち込む。
スクリーンに隠れるように上体を伏せる、ぐんぐん加速していく、気が付けばギアは6速、タコメーターの針はレッドソーン寸前まで上昇していた。
周りの景色は流れが速すぎて見えない、というか見る余裕がない、前方とメーターの動きに集中する。
ここまでエンジンを回すと、エンジン音や排気音がかなり爆音のはずだが私には風の音しか聞こえない。
現実じゃない様な不思議な感覚、でも心地良い。
余裕がない割りに怖いという感覚は薄い、おそらくバイクの直進安定性が高いからだと思うけど、この速度で怖いと思わない自分が少し怖かった。
スピードメータの針が振り切れそうなところで前方に車列が現れたのでアクセルを戻し上体を起こす。
それと同時にボフッと感じる空気の壁、油断したら後ろに飛ばされそうなぐらい重い。
でも私はこの感覚が好き、車じゃ味わえない感覚、だからバイクは気持ちいい。
スピードが落ちるにつれて周りの景色が見えてくる、現実に帰ってきた感じだね。
後は安全運転で帰宅。
途中、もしあのスピードで転倒したらヤバイだろうなぁ、とかスピード違反で捕まったら大変じゃすまないだろうなぁ、とか考えた、やった後で後悔する、私の駄目な部分。
帰宅後バイクを眺めながら思う、Motogpライダーが体験する300km/hからの空気の壁ってどんなんだろう?
きっと物凄く重いんだろうな。
体験したいような、したくないような…。